2012-02-08

4 boujour's parties『Pigments Drift Down to the Brook』(2007)


4 boujour's parties!(フォー・ボンジュール・パーティーズ)

このワクワクするようなバンド名を掲げた彼らに出会ったのは普段はめったにジャケ買いをしない私が試みた、勇気あるジャケ買いによります。2007年に発表した1stアルバム『Pigments Drift Down to the Brook』がそうなのですが、ハンドメイドの得意な女の子が好みそうなメルヘンチックなジャケットで、ヘンゼルとグレーテルが迷い込んだ森のような静けさをたたえて、時刻は昼なのか夜なのかそれとも朝なのか、観る者をするすると引き込む物語性をもそなえた素敵なデザインに心惹かれ、聴いてみれば彼らのサウンドはジャケットそのままの世界が展開された解放感あふれる質感に彩られているではありませんか!しかも、どう聴いても洋楽のインディーズバンドの音である!

しかし4 boujour's partiesはれっきとした日本発の男女混合7人で構成されたユニークなバンドなのでした。2001年から映像を中心に活動をはじめているのですが、楽器を持ったメンバーが次第に加わっていったことでボーカルがメインのバンドになったそう。宅録の閉鎖的なイメージを解放するというコンセプトのもと、またの名を「室内解放音楽集団」と称する大所帯ならではの音が驚きをもたらし、また、とびきり楽しい気分にもさせてくれます。

1stアルバムに使用された楽器をざっと書き出してみると、ピアノ、ギター、フルート、サックス、トロンボーン、トランペット、クラリネット、アコーディオン、ピアニカ、シンセサイザー、テレミン、グロッケン、ビブラフォン、ベル、チェロ、とここまでくればもはやどこぞのオーケストラ団体。そしてボンゴ、アフリカの民族楽器が多数登場、優しい男性ボーカルと砂糖菓子のような甘い女性ボーカル。そして北欧のインディーバンドを思わせるそよ風のように爽やかなコーラスが響くかと思えば、PVに見られるような遊び心も茶目っ気もたっぷり、やや毒気ありといったところでしょうか。




彼らの最新作は2010年に発売された『okapi horn』です。1stの世界をさらに外に飛び出した解放感あふれる豊かなサウンドで、楽器を持って旅をしているような躍動感のあるアルバムです。ここまで最良の音を生み出すのが日本のバンドだなんて、この先がとっても楽しみでなりません。音を楽しむって、まさに彼らのこと。

Pigments Drift Down to the Brook
4 Bonjour's Parties
Mush (2007-12-04)

OKAPI HORN
OKAPI HORN
posted with amazlet at 12.02.08
4 BONJOUR'S PARTIES
AND RECORDS (2010-12-08)

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